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小早川家の秋

昔、ブライアン・イーノのインタビューで好きな映画監督は誰ですか?と訊かれた彼が、オズ、と。

 

オズとは?と思ったら日本の小津安二郎のこと。ニューヨークではよく上映されていると。マジですか?純日本風の作風が外人にうけている?その当時、小津安二郎のことはほとんど知らなかったので、すごく興味がわいたけど観る術がなかった。

 

今ではかなりの作品が鑑賞できる。小早川家の秋、はカラー作品だからかなり後期の作品。最後から2番目か。1961年。

 

中村玉緒のお父さん、中村鴈治郎がそれはもうすさまじい存在感で主役を張る。高齢の親父が主役の小津作品は珍しいと思うのだが。嵐山の今でも有名な旅館が登場する。原節子、司葉子、新珠三千代、団令子、浪花千栄子、そうそうたる女優が出ているのに、鴈治郎が偉才を放っていて面白い映画なのですね。自分が生まれた時代の京都が舞台というのも興味深い。

 

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